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2018年5月17日 (木)

コクーン歌舞伎「切られの与三」

歌舞伎の題目「切られの与三」は、木更津にゆかりのある話で、駅前西口にあるせんちゃくじにはとこうもり安のお墓があります。
そんな与三郎さんを中村七之助さんが演じる舞台で観てきました。
見慣れたエントランスには、コクーン歌舞伎の幟が。
ロビーでは、串団子や柏餅が売られていて、休憩時間に座席で食べられるという粋なはからい。
商家の放蕩息子の与三郎さんが、楽しくもないし何にもない木更津の親戚の家に預けられて、そこで出会ったのがヤ●ザの妾だったお富さん。
2人は恋に落ちます。
2人の不義密通が親分にバレて、与三郎さんは集団リンチに遭いますが、ドスでメッタメタに切りつけられた挙げ句、「その傷口を塞いでやろう」て蝋を垂らされるなど
「顔はヤバいよ。ボディをやりな」
じゃないのか!!と、心の中で悲痛な叫びを上げてしまいました(笑)
歌舞伎でよくある三味線や鳴り物に加えて、ドラムやウッドベースが入ったバンドがうっとりするようなジャズの音色を奏でます。
二幕が開ける時に、ローリングストーンズの「真夜中を突っ走れ」のワンフレーズが流れて、あれ?と思っていたけど、これは芝居のラストに繋がっています。
「切られの与三」は、10年ほど前に君津に吉右衛門さんが来た時に観たけど、七之助さんはもともと女形だけに見栄を切っても柔らかい。
一命だけは取りとめて江戸にたどり着いた与三さんは、町のチンピラのこうもり安に手ほどきを受けて、ゆすり・たかりで暮らす日々、ある日お金をせびりに行った大店で、死んだはずのお富さんと運命的な再会を果たします。
ここのくだりが、春日八郎さんの「お富さん」そのままでなんだかうれしくなりました(笑)
お富さんと再会してからの転落人生、奇妙にめぐり合う人間の因縁…
ストーリーが伏線だらけで、古典ってスゴイ!
殺人まで犯してしまって島流しに遭う与三さんは、
必死の思いで島を抜け、三度お富さんと出会うのです。
島抜けして、江戸中に指名手配され、見つかれば市中曳き回しの上、打ち首磔の刑に処されるであろう罪人の彼に、お富さんが「逃げ延びなさい」と伝えるのです。
繋がった!
ああ、だから「真夜中を突っ走れ」なんだ!
自分の居場所を見つけること、そして
「辛く悲しい過去も、なかったことにして生きることになんて出来ない」
と語った与三郎さんの言葉。
客席は40〜60代ぐらいの女性が圧倒的に多かったけど、若い人にこそ観て欲しいなあ、と思いました。

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